外来化学療法センター

外来化学療法センターには、皆様が快適な環境で安全にがん化学療法や放射線療法が受けられるように、専任のがん薬物療法専門医、看護師、薬剤師を配置いたします。

日本人の死亡原因の約1/3はがんによって占められています。日本でもようやく2006年6月16日に『がん対策基本法』が成立し、がん予防、治療、撲滅に重点が注がれるようになりました。

従来、がん治療の外科手術はもちろんのこと、がん化学療法(抗がん剤治療)、放射線治療でさえ入院治療を行なってきました。その一方で入院治療は、非常に皆様方の生活の質(Quality of life:以下QOL)を低下させています。それはひとえに、がん化学療法や放射線治療および各治療法の副作用に対する支持療法が確立されていなかったことによります。

しかし近年、これらがん化学療法や放射線治療法の確立および各治療法の副作用に対する支持療法の急速な発展に伴い、がん化学療法や放射線治療の大部分は外来治療が十分に可能となって来ました。さらにこれらの治療は、皆様のQOLを極力損なわず、快適な環境でかつ安全に受けられるように望まれております。

当院の化学療法

当院では、現在でも消化器、乳腺、呼吸器、泌尿器、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫など各種悪性腫瘍の治療を多数行なっております。基本的には外来化学療法センターの受診対象者は、当院で治療中の方としていますが、他院にかかられている方で、腫瘍内科あての紹介状(かかりつけの診療所や病院の先生が書いたもの)をご持参いただければ腫瘍内科医師が診察、判断の上、当院で外来化学療法を行なうことも可能です。

外来通院が可能な地域にお住まいの方で、外来化学療法センターでの治療を希望される方は、かかりつけの診療所や病院の先生にご相談ください。

日本臨床腫瘍学会認定研修施設

江戸川病院は『日本臨床腫瘍学会認定研修施設』に認定されました。

日本臨床腫瘍学会 

診療内容

肺がん

症状

一般的な症状としては、体重減少、全身倦怠感、食欲低下、発熱など。 肺門の中枢型では、持続性の咳、痰/血痰、呼吸困難感 肺野の末梢型では、無症状のことも比較的多く認められます。
進行すると、息切れ、嗄声(声がかすれる)、胸水貯留、心嚢水(心臓と心外膜との間に水が貯まる)、また頭痛など脳転移のよって初発するものもあります。

診断方法

1.気管支鏡
カメラで肉眼的診断と、組織を採取し組織学(病理学)的診断をします。

2.CT検査
原発である肺癌の性状、リンパ節転移や脳、肝臓など遠隔転移、周囲組織への浸潤などの確認をします。

3.MRI検査
原発である肺癌の性状、リンパ節転移や脳、肝臓など遠隔転移、周囲組織への浸潤などの確認をします

4.骨シンチグラフィー
全身骨への遠隔転移の確認をします

5.胸部単純レントゲン検査
原発である肺癌の性状を確認します。

6.検体検査
肺がんの腫瘍マーカーとして、頻用されてるのは下記のとおりです。

扁平上皮がん:SCC、SYFRA
腺がん:CEA、SLK
大細胞がん、小細胞がん:NSE、Pro-GRP

治療法

・手術療法

胃がん

症状

上腹部痛、病変部からの出血による貧血、食欲不振、体重減少、飲み込みが 悪い、嘔吐、吐血、しこりが触れるなど。

診断方法

1.上部消化管内視鏡
カメラで肉眼的診断と、組織を採取し組織学(病理学)的診断をします。

2.X線造影検査
特にスキルス胃癌では進展状況や術前の切除範囲の検討に有用です。

3.CT検査
肺、肝臓など遠隔転移、周囲組織への浸潤やリンパ節転移など の確認をします。

4.MRI検査
肺、肝臓など遠隔転移やリンパ節転移などの確認をします。

5.腹部超音波検査
肝臓など遠隔転移、周囲組織への浸潤やリンパ節転移などの 確認をします。

6.胸部単純レントゲン検査
肺など遠隔転移の確認をします。

7.骨シンチグラフィー
全身骨への遠隔転移の確認をします。

8.検体検査
胃癌のスクリーニングとして、腫瘍マーカー(CEA,CA19-9など)の有効性は 確立されてはいませんが、転移、再発の発見に有用です。

治療法

・内視鏡治療
近年は粘膜癌の切除術Endscopic mucosal resection(EMR)のみではなく、粘膜下組織癌の切除術Endoscopic submucosal dissection(ESD)も行われるようになっています。但し、粘膜および粘膜下組織癌ともに適応の原則は、1)リンパ節転移の可能性がほとんどないこと、2)腫瘍が一括切除できる大きさと部位であることが重要です。

・手術療法
StageⅠA: EMRもしくは縮小手術
StageⅠB: 縮小手術もしくは定型手術
StageⅡ: 定型手術
StageⅢA,ⅢB : 定型手術もしくは拡大手術
StageⅣ: 拡大手術、緩和手術
となります。

・術後補助化学療法

・進行、再発がんに対する化学療法

食道がん

症状

①表在癌 症状なし(約40%)、狭窄感(約20%)
②進行癌 狭窄感(約40%)、嚥下困難感(約30%)
のほか、胸焼け感、胸痛、しみる感じなど

診断方法

1.上部消化管内視鏡
カメラで肉眼的診断と、組織を採取し組織学(病理学)的診断をします。 特に表在癌では、色素(ヨード)内視鏡が有用です。

2.超音波内視鏡
深達度(しみ込み具合)、食道周囲のリンパ節転移を診断します。

3.上部消化管造影
表在癌の指摘は困難ですが、進行癌では進展状況や術前の切除範囲の検討に有用です。

4.CT検査
肺、肝臓など遠隔転移、周囲組織(前立腺、膀胱)への浸潤やリンパ節転移など の確認をします。

5.MRI検査
肺、肝臓など遠隔転移やリンパ節転移などの確認をします。

6.腹部超音波検査
肝臓など遠隔転移、周囲組織(前立腺、膀胱)への浸潤やリンパ節転移などの 確認をします。

7.胸部単純レントゲン検査
肺など遠隔転移の確認をします。

8.骨シンチグラフィー
全身骨への遠隔転移の確認をします。

9.検体検査
食道癌のスクリーニングとして、腫瘍マーカー(CEA,SCC,SYFRAなど)は 有効性を示すデータはありません。

治療法

・内視鏡治療
粘膜癌が適応になります。リンパ節転移頻度や治療後の狭窄を考慮し、深達度が浅いm1(上皮内癌)、m2(粘膜筋板に接しないが粘膜固有層に浸潤する癌)で食道の周囲2/3以下の病変に行われます。

・手術療法と化学放射線療法

・化学療法
(1)常用量シスプラチン(CDDP)+5フルオロウラシル(5FU)
(2)低用量CDDP+5FU
(3)ドセタキセル(DTX)
など。

・科学放射線療法
(1)常用量シスプラチン(CDDP)+5フルオロウラシル(5FU)
(2)低用量CDDP+5FU
に放射線を同時照射する。

・放射線療法
放射線単独療法は化学放射線療法より生命予後が劣ることがわかっており、 根治療法として適応になる方は、高齢者や臓器障害などで化学療法が行えな い方となります。また切除不能・再発食道癌の症状(嚥下困難など通過障害、骨転移などの疼痛、脳転移など)緩和として姑息的照射することもあります。

・補助的治療

大腸がん

症状

血便(特に直腸癌)、血便(病変部からの出血)による貧血、便通の異常(便が 細くなる、下痢と便秘の繰り返し、便が残っているような感じ)、腹痛、 しこりが触れるなど。

診断方法

1.下部消化管内視鏡
カメラで肉眼的診断と、組織を採取し組織学(病理学)的診断をします。

2.超音波内視鏡
深達度(しみ込み具合)、腸管周囲のリンパ節転移を診断します。

3.CT検査
肺、肝臓など遠隔転移、周囲組織(前立腺、膀胱)への浸潤やリンパ節転移など の確認をします。

4.MRI検査
肺、肝臓など遠隔転移やリンパ節転移などの確認をします。

5.腹部超音波検査
肝臓など遠隔転移、周囲組織(前立腺、膀胱)への浸潤やリンパ節転移などの 確認をします。

6.胸部単純レントゲン検査
肺など遠隔転移の確認をします。

7.骨シンチグラフィー
全身骨への遠隔転移の確認をします。

8.検体検査
大腸癌のスクリーニングとして、腫瘍マーカー(CEA,CA19-9など)は 推奨されてはいませんが、転移、再発の発見に有用です。

治療法

・内視鏡治療
粘膜および粘膜下層軽度浸潤癌が適応になりますが、粘膜下層軽度 浸潤癌では、1)切除した標本の断端に癌を認める、2)粘膜下層浸潤度1,000μm以上、3)脈間侵襲陽性、4)低分化型、未分化癌のいずれか1つでも認められる場合は、外科的切除を行うこととなります。

・手術療法
(1)Stage0-StageⅢの大腸癌における手術の基本は、腸管切除およびリンパ節郭清です。リンパ節郭清は、深達度(しみ込み具合)やリンパ節転移の程度により異なります。
(2)Stage0-StageⅠの結腸癌と直腸癌(Rs癌)の場合に、腹腔鏡手術が適応される場合もあります。
(3)直腸癌に関しては、排尿機能、性機能温存のため自立神経温存に努めています。

・術後補助化学療法

・進行、再発がんに対する化学療法

乳がん

症状

乳房腫瘤(いわゆるしこり)、乳房の痛み、浮腫(むくんでいる)、 異常乳頭分泌物(血が混ざっている)、変形、発赤(皮膚が日焼けのように赤く なっている)など

診断方法

1.視診、触診
しこり、皮膚のひきつれ、異常乳頭分泌物などを観察します。

2.マンモグラフィー
癌の存在、進展など、特に石灰化病変には有用。

3.病理学的検査(組織診断)
穿刺細胞診、針生検、マンモトーム、摘出検査のいずれかにて組織を採取し組織学(病理学)的診断をします。

4.CT検査
肺、肝臓など遠隔転移、病変の広がりやリンパ節転移などの確認をします。

5.MRI検査
肺、肝臓など遠隔転移、病変の広がり浸潤の程度やリンパ節転移などの確認 をします。

6.腹部超音波検査
肝臓など遠隔転移、リンパ節転移などの確認をします。

7.胸部単純レントゲン検査
肺など遠隔転移の確認をします。

8.骨シンチグラフィー
全身骨への遠隔転移の確認をします。

9.検体検査
(1)腫瘍マーカー(CEA,CA15-3,NCC-ST439など)
a.治療開始前のマーカー値が正常の上限より高い進行・再発乳癌症例、
b.転移部位が複数あり、画像による治療効果判定が患者に過度の負担を与える場合、
c. 測定可能病変がなく、客観的な治療効果判定に苦慮する症例は適応と判断しています。

(2)ホルモンレセプター
エストロゲンレセプター(ER)、プロゲステロンレセプター(PgR)は乳癌の予後因子でもあり、ホルモン治療の効果予測因子でもあるので測定します。

(3)HER2蛋白の検索
HER2を標的としたモノクローナル抗体Trastuzumab(ハーセプチン)は、術後補助化学療法、再発・転移性乳癌の治療に不可欠である。

治療法

・経過観察
非浸潤性小葉癌 Lobular carcinoma in situ (LCIS)
LCISが浸潤癌になるリスクは低い(15年間で21%)ため、LCISが診断 された場合は、経過観察が望ましいとされています。但し、BRCA1/2、家族性乳癌や不安の強い女性の場合は、再建術を問わず両側乳房切除も考慮できますが、経過観察のみでも、両側乳房切除でも、予後は良好とされています。
NSABPは、閉経前LCIS症例はタモキシフェン(以下;TAM)の5年間 投与にて、浸潤性乳癌の発症リスクを約56%低下することが報告されています。

・外科療法(乳房温存、乳房切除、腋窩リンパ節郭清を含みます)

・術後補助療法(ホルモン療法、化学療法)

・進行、再発がんに対する化学療法

がん初診外来 セカンドオピニオン外来

※『がん初診外来 セカンドオピニオン外来』を開始しました。
電話による予約制とさせていただいております。また、受診時に『紹介状』が必要となります。

がん薬物療法専門医・がん治療認定医

『日本臨床腫瘍学会認定がん薬物療法専門医』は2名おります。 がんや血液疾患の患者様に安心して受診していただける体制となっております。 

『がん薬物療法専門医』,『がん治療認定医』について

担当医師

大澤 浩 腫瘍血液内科部長

日本内科学会認定内科専門医
日本臨床腫瘍学会
がん薬物療法専門医、指導医
日本がん治療認定機構
がん治療認定医、暫定教育医
日本医師会認定産業医

■略歴
1990/3 帝京大学医学部卒業
1990/4 東京慈恵医科大学にて研修
1992/4 東京慈恵医科大学 第3内科入局
1994-98 癌研究会附属病院 化学療法科 国内留学
2000 医学博士取得
2001-04 米国 国立衛生研究所(ボルチモア)留学
2009/1 江戸川病院 腫瘍血液内科部長

■専門分野
がん薬物療法(抗がん剤治療) 緩和医療

■趣味
フラグフットボール、NFL観戦

■ひとこと
地域密着、地域完結のがん治療、緩和医療を目指しています。

担当医師

明星 智洋 腫瘍血液内科副部長 兼 感染制御部長 兼がん免疫治療センター長 兼 プレシジョンメディスンセンター長

日本内科学会認定内科認定医
日本臨床腫瘍学会認定
がん薬物療法専門医、指導医
日本血液学会認定血液専門医、指導医
日本化学療法学会認定
抗菌化学療法認定医、指導医
日本がん治療認定医機構
がん治療認定医
インフェクション
コントロールドクター(ICD)
Total nutritional therapy修了

■略歴
2001/3 熊本大学医学部卒業
2001/4 岡山大学医学部附属病院
腎・免疫・内分泌・代謝内科
2001/10 国家公務員共済組合連合会 呉共済病院内科
2003/4 国家公務員共済組合連合会 呉共済病院血液内科医員
2004/4 国家公務員共済組合連合会 虎の門病院血液科
2005/4 癌研究会有明病院
化学療法科・血液腫瘍科
2009/4 江戸川病院 腫瘍血液内科

■専門分野
がん薬物療法(抗がん剤治療) 血液疾患(良性・悪性含む)

■趣味
美味しい梅酒の探求、ラグビー

■ひとこと
がん患者様は年々増加しており、3人に1人はがんという時代になってきました。大澤先生と共に城東地区でのがん診療に貢献したいと思います。 また血液専門医でもありますので、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、白血病などの血液悪性腫瘍から、貧血なども診療させていただきます。 怖がらずに気軽に受診してください。一緒に病気と闘っていきましょう!

担当医師

南方 邦彦(呼吸器内科部長 兼 腫瘍血液内科医長)
後藤 宏顕(腫瘍血液内科医長 兼 がん免疫治療センター副センター長 兼 プレシジョンメディスンセンター副センター長)

(腫瘍血液内科医長)

判田 直子(腫瘍血液内科医長)
西川 慶
加藤 豊
泉二 登志子(非常勤)

ご連絡先

日本臨床腫瘍学会認定研修施設

江戸川病院は『日本臨床腫瘍学会認定研修施設』に認定されました。

日本臨床腫瘍学会 

【外来】腫瘍血液内科診療予定診療科目・時間のご案内 

『がん初診外来 セカンドオピニオン外来』を開始しました。
電話による予約制とさせていただいております。また、受診時に『紹介状』が必要となります。
【連絡先】
電話:0120-518-120(フリーダイヤル)
FAX:03-3657-0758
担当:地域連携室 / がん相談支援室